映画・テレビ

2011年5月28日 (土)

いろいろ書くことはありますが…

久々に書評兼TV評。TVで大人気の「JIN−仁」原作読んでます。
(連載は終わっているので、文庫版になってから通して読んでいる)
現在放送中のTV版(完結編)と原作の違いが大きくなってきたので、TV版の最終回と原作のそれがどの位違うか気になるけど、とりあえず、TV版も原作も面白い。

TV版は原作と違う部分が巧くいってる。特に主人公・南方先生のキャラが原作とTVではかなり違う、それでいて納得できる。例えば原作の南方先生はあらゆる意味で‘出来過ぎ’…立派すぎると言ってもいい。専門外のことを手がけるのも殆どためらいがないし、歴史に詳しくないと言っているわりに、幕末人士のことをマニア的に詳しい。龍馬の匿名話をきいただけで、勝海舟の身内にあたる学者が佐久間象山だと察知するなんて歴史音痴にはあり得ないと思いますが…?
まあ、原作ではいろんな都合上、説明のかわりに主人公に語らせているだけかもしれないけど。

TV版の南方先生はいかにも歴史音痴の現代人。和宮の名前を聞いても無反応。からくり儀右衛門のことも知らないしグラバーの名前にもあんまりピンと来ていない。さすがに桂小五郎は知っていたねcoldsweats01
原作以上に歴史に関わることにためらいが大きいし、専門外のことには尻込みしがち(それでも結局はやるんだけど…そうしないと話が進まないしな)。素性に関わることを突っ込まれると言葉を濁して笑ってごまかそうとする、優柔不断な煮え切らない態度がちょっとイラっとするけど、わけの分からん状況に放りこまれた今どきの日本人ならこんなもんだろうなとも思う。
しかし、歴史に関わることにためらいがちなくせに、戦場の惨状を目撃して現代人のヒューマニズム−人命尊重主義−を龍馬に対して大声でふりかざしてしまう処は(私の読み終わった巻までなら原作にこういうシーンはない)、最近の出来の悪い大河ドラマを見ているようでちょっと抵抗があった。
原作では元服したての子供である東修介がTV版では普通に大人の長州藩士に設定されていたのも腑に落ちない。龍馬に現代人の‘上から目線’のヒューマニズムをふりかざすより、せっかく助けた命を簡単に捨てられてはたまらないと子供の修介に怒る南方先生の方をやって欲しかったな。
それとも、悲惨な戦場に子供がいるようなシーンはお茶の間に放送するには教育上よろしくないからみたいな理由で設定変えたのだろうか?裏を読んだらきりがないけど、そんな勘ぐりをしたくなるTV版「JIN−仁」の結末がちょっと心配…。

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2010年8月 8日 (日)

オンデマンド

スカパーe2と契約して1ヶ月以上。Jリーグ(とそれ以外の海外サッカーも)見るための契約だったけど、結構誤算がありまして…
これでうちの組のライヴ放送も見られる、はずだったんだけど、考えてみたら試合時間は通常週末の夕方なんですよね。特に用事があって出かけたりしない限り、週末は私が食事当番なので、試合時間と台所にいる時間がかなりバッティングするのであった…でもスカパーは私の部屋のTVでしか見られないthinkから、‘ながら’はできない。
これって結構誤算だった。そりゃリピート放送が何回もあるからあとからゆっくり見ようと思えば見られるけど。ケーブルTVのJスポーツより放送回数多いし…
今のところサッカー関連チャンネルしか契約してないので、他のチャンネルで比較的頻繁に見る可能性の高いチャンネルとそのうち契約しようと思っているけど、e2だとAXNミステリーが無いのもちょっと誤算。ヒストリーチャンネルとかアニマックスとか時代劇専門チャンネルはあるのに。う〜〜ん。

で、この度突発的にNHKオンデマンドに登録して番組1パック買ってしまいました。
英国産の「プライミーバル」第1章を最初からきちんと見たくなったからっす。最初の3回くらい見ていなかった。

‘恐竜SFドラマ’っていうキャッチフレーズが安っぽくてイカンです。わかりやすいとは思うけど…恐竜がテーマってわけではないし、登場する‘生物’も恐竜ばかりじゃないんだよな。
そんなわけでお子様向け特撮かと思ったら全く違いました、ゴメンナサイ、バカにして。と心密かに謝るcoldsweats01
むしろ子供にはあまり見せたくない部分の方が大きいかも。不倫に裏切り、陰謀。結局のところ、どんなモンスターよりも人間の方が怖い、というお話だから、ヘタをするといたいけな子供に人間不信ということを教えてしまうかも。

時空の亀裂が発生して太古の世界から、または未来から未知の生物が現代のロンドンに出現する、という設定は荒唐無稽と言えるけど、その原因がわからないまま話は進む。最後まで分からないままで終わるのか、それとも何かの理論付けをするのか、想定外のオチを付けるのか?
まだ第3章の途中までハイビジョンで先行放送しただけなので、まったくオチ(?)が読めない。いや読めないから面白い。

このテのドラマはアメリカ産だと人間vsモンスター(怪物的な生物)の対決で終わってしまうことが多いんだけど(個人的にこのテのものばかり好んで見ているわけじゃないので実際のところどうかは分からない、自分の知る範囲での印象に過ぎないので念のため)「プライミーバル」の場合、‘敵’はモンスター(生物)だけじゃなく、人間の側、それも対策チームの中にいる。原因不明の異常事態に直面している時に、純粋に問題を解決するために動く人間と、その異常事態を自分の欲望と打算で利用しようとする人間がいる。だから単純明快な娯楽作品になってくれないんだな。もちろんエンターテインメントとして面白いことは確かだけど。
主人公やレギュラーメンバーがマッチョなスーパーヒーロータイプじゃないところもいいですheartどっちかつーとみんなそれぞれオタクなキャラクター。こういうとこが根拠は無いけどいかにもイギリス産って感じ。

第3章のハイビジョン先行放送分の最新回では中世の騎士とドラゴンが登場。そのドラゴンも実は太古の生物でなぜか中世を経由して現代に迷い込むわけだから、さらに複雑。第3章で決着がつくのか?
というわけでいまちょっと「プライミーバル」にハマってます。第1章からずっと主人公だった教授が3章途中で退場するのが残念。結構好みのキャラだから(←誠実だけど偏屈でちょっと困ったちゃんなおじさん)。いろいろ伏線は張ってあったと思うのだが最後にどんでんかえしとかあるのか?なんていちいちひねくれた見方をしてしまうところがオトナの余裕というか汚さだわweep

そういやイギリス産のナンセンス爆笑SF「宇宙船レッド・ドワーフ号」はオンデマンドに入らないのだろうか…

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2009年11月15日 (日)

きんきょー

(すごくおざなりなタイトル。)

ちょっと風邪引いてますが寝込むほどじゃありません。念のためこの週末はおこもりです(ひどくはないが咳も出るので)。
もっと悪くなって熱でも出ようもんならインフル疑わなきゃならんところですが。

PCスクールの方はWebのコースの授業は一通り終わって残るは29日のWebデザイナー検定2級。この週末は風邪を理由に受験対策全然してないのでこれからがんばります。
Flashも基本的なところは教わったので簡単な動画は作れるようになったけど、授業内容がActionScriptに入ると難しくてcoldsweats02
それでも、ネットで動画を見ると、これはFlashで作れるか?と考えるようになりました。
後は結局センスとアイディアの問題なんですよね…
今月末からはDTPの理論補強のためにデザインベーシックを、来月からはDTPエキスパート認証試験対策講座を受けます。
しかし派遣会社の方ではこういう意欲をポジティヴには評価してくれないようで…たまに仕事の話があってもまだ授業があるから残業できない日があるというとナシにされちゃいますね。単発の仕事じゃ無理ないかとも思うけど。サイト上の情報見てこっちからエントリーすると年齢云々でご紹介できませんとくるしannoyあっまた腹が立ってくる~~ので普段は考えないようにしてます…くぅ

最近ケーブルTVのミステリー・チャンネルを見ることが多くなりました。欧米の歴史ものに興味深いのがあります。
最近始まったものでは「THE TUDORS-背徳の王冠」と「王立警察ニコラ・ル・フロック」。
前者はヘンリー8世が主人公の、ミステリーというより‘大河ドラマ’。
ヘンリー8世つーと「イブの息子たち」に出てきたキャラみたいに、王妃を6人もとっかえひっかえした困ったちゃんなスキモノ親父のイメージが強くて大変お気の毒coldsweats01なのですが、ただの好色なバカ王様に英国国教会設立・カトリック教会からの決別なんて思い切ったことはできないと思うので、このドラマでどういう風に描かれているか興味あります。まだ2回目までしか放送されてないので詳細は何とも言えませんが、今のところ、好色ではあっても冷徹でスポーツ万能の王様というキャラになってます。(実際ヘンリー8世はマルチリンガルで文化的な才もある有能な君主だったことは確からしい…)
後者はフランス、ルイ15世時代の探偵もの。主人公ニコラが若いけど地味な黒い衣装が似合う渋めのいい男。みるからにホワホワして軽佻浮薄で退廃そのものな貴族オトコたちの中にニコラが混じると地味さがかえって際立ってしまう。
当時の大物女性NO.1ポンパドゥール侯爵夫人も出てくるけど、これがあまりにも地味で普通のおばさんっぽい(メイクのせいか?)ので、肖像画で見るような明るくて知的で可愛らしいイメージが刷り込まれているこちとらの目には、正直なところがっかりするほど拍子抜け。むしろアデレイド王女の方がイメージ近いんだけど…私の独善か?
フランス的美意識ではあれでいいのかしらん?とちょっと考えてしまいました。

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2009年9月11日 (金)

「意志の勝利」見てきました

先週満員で断念したリーフェンシュタール監督作品、仕切り直し鑑賞。
昨日はぎりぎりで行っても空席あり、余裕で入れましたhappy01

全編モノクロですが、保存状態よく思ったよりきれいな画像。
オープニングはヒトラーが飛行機でナチス党大会開催地ニュルンベルクへ向かうところから。といっても飛行機の中から空と雲を写しているだけ。
その後はニュルベルク市街地を上空から写しつつ、視線が地上に降りてくる。旅行PR用にも使えそうな画。これ、爆撃で破壊される前のニュルンベルクの姿なんだなぁ…

おおまかに言えば、大イベントに湧くニュルンベルクの街角風景をところどころに挟みつつ、党大会そのもの、それも、見る人の気分を際限なく高揚させるようなシーンの連続。
総統を迎えて熱狂する市民、総統の演説とそれに答える聴衆の歓呼、観閲式、パレード、軍楽隊、ヒトラーユーゲントのレクリエーション、夜間集会の松明行進…

見ていて思い出したのは、小学校の運動会。
鼓笛隊、入場行進、ダンス、マスゲーム…
集団演技をやっていたときの、演技する側の気分と、見る側の気分。
一糸乱れずビシっと決まったときに、見る方もやる方も持つある種の‘快感’。
あれを国家的規模でやっていたんだ。
ナチスの隊列行進の見事さは、幾何学模様を描く域に達していて、レベルが違います。
比較にならんものと比較するな、ってひとりツッコミ。

運動会と決定的に違う(笑)のは総統演説。
原稿なしで、よどみなく、力強くまくしたてるヒトラーの雄弁は迫力としかいいようが無い。鬼気迫る、あるいは、つばが飛んできそうなイキオイがかえっておぞましい、とも言える…ヴォキャブラリー貧困だ、自分。
(日本の政治家の演説−原稿棒読み、迫力どころか感情のかけらもないあれが演説と言えるなら−は、あまりに情けない)
これが、若い頃は画家志望のおちこぼれで、ホームレス経験ありの成り上がりおやじか。
出自にかかわりなく人を惹き付けるカリスマ的な何かがあったことは確かだと思う。
うさんくさいと思うのは、あの後何が起ったか知っている後世の人間だから。
当時のドイツでこの渦中にいたら私も間違いなく腕を上げてジーク・ハイル!と叫んでいたに違いない。
あまりにも見事な整然とした群像ドキュメンタリーの裏にどれほど恐ろしいものが隠れていたか。
美しく整い過ぎ、一点の曇りも無いもっともらしすぎるものを見ると、疑ってみる習性は人間に絶対必要。
ストップ地球温暖化、とか、テロとの戦い、とか、エコ、とかいう誰も異を唱えられないような言葉の裏にもいろいろきな臭く生臭いものがあるようですので。

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2007年6月11日 (月)

当世風海賊を観た!

マニアとかファンというほど映画好きではないのでめったに映画館に行かないワタクシが久々にロードショー映画を観ました。ちょうどTVで2連作「呪われた海賊たち」〜「デッドマンズ・チェスト」を続けて観たので、そのイキオイを駆って「パイレーツ・オブ・カリビアン−ワールド・エンド」を(笑)。

もともと海賊ものは好きなのでもっと早く行くべきだったかもしれないけど、ヘソマガリなのでハヤリモノをあえて避けてしまう。
そういやドイツでもちょっとした海賊ブームって感じで、本屋にもそれっぽい海賊本コーナーが出来てたり。ロルフ船長の心中いかばかりか(笑)。

(第1作めでポート・ロイヤルにトーチュガと、RUNNING WILDのアルバムで見/聞きなれた地名が出てくるのでおお♪っと単純に喜んでたワタクシ)

基本的に娯楽作品は面白くて魅力的なキャラがいればそれでオッケーなので、おおいに楽しませてもらいました。特撮・CGの発達のおかげで、大渦巻の上の帆船の激突大活劇みたいな極めて難しいシーンもリアルで迫力満点。

個人的に感じたかすかな違和感は、西洋チャンバラ海洋冒険活劇のつもりで観ていたのに半分はファンタジー(?)みたいだったからかな…死んだキャラを簡単に生き返らすなよ、といういちゃもんはこういう娯楽作品には野暮?
昔は、主人公(とそれに準ずる主要キャラ)は絶対死なない予定調和が娯楽の王道だったんだけど(笑)。

話題のジャック・スパロウ、ロック・ミュージシャン風の海賊ってのがいかにも当世風、確かに魅力的。俳優ジョニー・デップのキャラとかぶっているが故の人気かもしれませんが…ロルフ船長の心中いかばかりか(笑)。

そしてジャックの父ちゃん役で出演のキース・リチャーズ。ストーンズのファンでもなければキースに思い入れもない私が、これがそうだとすぐ気が付くような姿では登場しませんでした。事前に知らなければほんとにわからなかったかも。
ジョニー・デップがファンだからとか、単なる話題作り以外にキース・リチャーズにこの役をやらせる理由はあったのか?という疑問もこのテの映画には要らんことでしょーか。

privateerの訳語(作中では‘合法的海賊’)には‘私掠’か‘私拿捕’を当てて欲しかったなーってのもマニアックないちゃもんでしょうね(笑)。青池保子の海賊漫画に出てきたくらいじゃ一般的な言葉とは言えないんだろうな…

楽しんだというわりには、あら探しをしてしまいました。

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2006年8月13日 (日)

ああ、おめでたい

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NHKスペシャル「日中戦争 なぜ戦争は拡大したのか」を見た。

廬溝橋事件から日中戦争拡大の初期の段階で蒋介石の国民党軍がドイツの軍事援助を受けていたとは知らなかった。もちろん当時ドイツと日本は防共協定を結んでいたので、こんなこと公にできるわけない。ドイツとしては日本との友好関係は維持するが中国への援助も偽装できる限り行う−という方針だったそうだ。

ドイツの軍事顧問に訓練を受けた蒋介石直属の精鋭部隊が対日戦に投入されていた…ってことはつまり中国で日本軍は(ごく一部のエリアとは言え)ミニドイツ軍と戦争していたってこと?
それじゃあ簡単に終わらないのも無理ないじゃんって思ってしまうのだ。
当時の日本軍部には、中国軍は烏合の衆だから一撃で倒せる、なんて楽観的な見方が支配的だったというけど、それってやっぱりミニドイツ軍が中国にいるなんて考えてもいないから言えることなのでは??日本がドイツの極秘対中援助に気が付いていたとはとても思えない。
もっともドイツはその後早い時期に援助を打ち切ってしまったので問題にならなかった(しなかった?)のかもしれないけど。

自分にとって利益になるなら味方の敵にもこっそり援助する…現実の国際関係ってこんなもんよね。
最終的にソ連を倒さなければならない敵とみなしていたヒトラーのナチスが、反共の蒋介石国民党を援助するのは(日本に対する筋はともかく主義主張の面から考えれば)別にヘンなことではないし。

テーブルの上ではニコニコ握手していても、下では互いの足を蹴り合っているのが外交だと何かに書いてあったっけ。

私も大抵の人と同じく学校で日本の近現代史をまともにやらなかったから、いろいろ関連本を読んでみるのだけど、日露戦争以後の日本の歴史をみていると、戦争するにはほんっとにおめでたすぎるので情けなくなる。またひとつ、少し昔の日本のおめでたい話を聞いてしまったなぁと力が抜けましたよ。

※この時期にこういう話を書くとアラシがやってきそうでちょっとコワイ。ここは殆ど友人知人しか見に来ないブログだから考え過ぎと言われればそれまでだが、万一あきらかにアラシと思われるコメントでも来た日には即削除します。

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2006年4月 6日 (木)

ドイツ語会話

NHK教育TVの語学番組はすっかりエンターテインメント。
私はドイツ語メインだけど、英語や他言語のも時々見ている。英会話関連の番組は面白くて実用的で参考になる。
4月からは各番組とも新学期。水曜の夜のドイツ語会話は最初の三か月、タイムリーにW杯を見にいく人のためのサバイバルレッスン。
復習のつもりで見ていたら後半、ドイツ語の歌を歌おう!というコーナーでいきなりGenghis Khanとは…!曲名と同じ名のコーラスグループで、男3人(あれ?4人だったか?)女2人。曲は知っていたけどVCは見たことがなかった。安っぽいギンギラギンの衣装がアナクロで、ダサいっ。いかにも(ちょっと昔の)ドイツらしくて…笑えた。
でもやっぱりW杯直前なんだから、まずドイツ国歌を取り上げてほしかった。私は曲として好きです。歌詞を覚えて歌いたいんだが…。あとはNENAの99 Luftbaloonだな。

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2006年1月 4日 (水)

「新選組!!」

大河ドラマの続編、“土方歳三最期の一日”。
去年「榎本武揚から世界史が見える」(プロフィールページ参照)なんて本を読んだので、土方さんもさることながら、榎本がどう描かれるかに興味があった。ちょっとかっこよすぎる気もするが、ドラマのキャラとして魅力的な人物になっていた(ついでに−失礼−大鳥圭介も)。土方歳三を際立たせるために榎本や大鳥を憎まれ役に矮小化して描くという陳腐な手を使わなかったのが勝因(?)か。
ただ死に場所を求めるだけだった土方さんが最後の最後で生きるための戦いに赴く、という流れは美しいと思った。泣きはしなかったけど(でもちょっとあぶなかったシーンもあった…)感動したよ。何故か、すがすがしいという言葉がぴったり来るラストだった。

歴史上の人物としての榎本武揚は新選組的視点で見れば許しがたい変節漢だろうけど、経歴を客観的に見るとやはりただ者でなかったに違いない。いつの時代も才有りながらいろんな場面で挫折を味わった人というのは興味深い。彼について書かれた本をもっと読みたい。

…にしても榎本武揚は呼び捨てで、なんで土方歳三は土方“さん”と呼んでしまうのだろう??
それだけ身近なキャラになってしまっているんだな、新選組のみなさん(馴れ馴れしい…)は。といっても私自身は個々の隊士たちについてそれほど詳しいわけじゃないけど。
思い起こせば高校時代、クラスメートに新選組ファンがいて、いつも隊士たちをさん付けで呼んで話し合っていた。知らない人が傍で聞いたら150年も前の人たちの話をしているとは思えなかった(笑)。
あれ以来、すっかり馴染んでしまったようである。

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2005年8月25日 (木)

「タイムクラッシュ」

‘時間旅行’というテーマはSFのスタンダードで、それ自体は目新しくないけど、この映画の場合、ある意味とても今風な設定がされていて興味深かった。細かいところを見ればいくらでも突っ込めるし、民放地上派放送なのでどこかしらカットされてるだろうけど。

大災害や大事故現場からの無謀な突撃ナマ中継がウリのレポーター(これもありがちな設定)が、火災現場で仲間を死なせて以後、干されているところにカムバックのチャンス。過去の大災害の現場写真を見てレポートをまとめていたら、たまたま発見した(これもかなり安易と言えば安易)のが時代も場所も違う3枚の写真に映っていた同一人物としか思えない男…

この映画で時間旅行をするのは、70年後というあまり遠すぎない未来から来た低レベルな覗き趣味の連中。
過去の大事故や大災害の現場に飛んでギリギリのスリルを味わうモグリのタイムスリップツアー、という設定が不謹慎だが面白い。既に起こってしまった事で、過程や結果はわかっているから、自分は安全なところにいて、高みの見物を決め込める、まさに‘他人の不幸は蜜の味’。悪趣味の極みというべきか。
未来世界においてこの手の商売は時間管理官によって取締の対象になっていることを示唆する台詞もでてくるところをみると、いくら科学が進んでもやっぱり人間の本質は変わりないらしい。

主人公は自分の乗った飛行機内で写真の男に遭遇、墜落事故が起こる事を知りハイジャックもどきの非常手段に訴えて事故を阻止するが、それは未来世界にとって歴史の改変、時間軸を狂わせる行為、故に彼は未来人の殺人ターゲットになってしまう。が、彼を抹殺するのはそもそも違法な商売をやっている悪質業者の不始末の隠ぺい工作にすぎない。
人の不幸を見物して喜ぶ品性下劣な未来人に「歴史を変えてはいけません」と言われても説得力がない。観ている側も納得・共感できない。

‘時空を越えた壮大なロマン’のはずの時間旅行も、クズ人間の商売のネタにされるとまるでモダン・ホラーもどきの怖い話になってしまう。
主人公が息子を助けるために大活躍(?)したアイスホッケー・スタジアムでの大火災現場を別口のもぐりタイムスリップツアー御一行様がひっそり見物しているラストシーンも後味が悪いというより、暗い気分にさせてくれる。マイナーな問題作?

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2005年8月22日 (月)

「アウシュビッツ」

8月16日からNHKで放送された海外ドキュメンタリー(BBCとアメリカの某制作会社の共同制作)。
このテーマで作品する際一番基本的な事が抜けていたのが凄く残念。つまり、何故ユダヤ人がそこまで迫害されたか、と、そもそもユダヤ人とはどういう人たちなのか?ってこと。

ユダヤ人と千年単位でつき合って来た欧米でも山ほどの誤解と偏見がまかり通っているのに、キリスト教文化のバックグラウンドを持たず、ユダヤ人と縁遠い日本人にはそもそもそういう偏見があるという事すら実感できない。ユダヤ人は差別されて来た、迫害されて来た、という事は漠然と知っていても、それが何故なのかどうもよくわからない。
私も少しは関連本を読んでみたけど、やっぱりわからない。
第二次大戦直前〜ナチス政権時代にユダヤ人が諸悪の根源、絶滅されなければならない、あらゆる国家と民族の敵とみなされたこと、それが一つの国家の基本理念となっていた事、そしてその理念が実行に移されたこと…
それは私なりにわかったのだけど、何故そこまでユダヤ人を偏執狂的に敵視したのかとなると、やっぱりわからない。
おそらくわからないままになるだろうし、あまりわかりたくもないし、わかったとしてもやっぱり間違いだとしか言いようがない。
切れば赤い血が出るし、嬉しければ喜び、おかしければ笑う、自分と同じ人間を、葉っぱを食い荒らす虫か何かと同じようにみなす事ができるということも、わかりたくはないけど、現実はしばしば起こるし、それはひと事ではない、ということだけはわかっていたいし忘れたくない。

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